営業・事業開発の用語を定義する。
創業者主導の支援会社が再現性のある営業機能を築くうえで前提となる用語を、実務の定義で整理しています。
- ACV(年間契約金額)
ACV(年間契約金額)とは、一件の契約が年間換算でいくらの価値を持つかを示す指標で、パイプライン規模や継続収益の予測に使います。
- BDインセンティブ設計(事業開発の報酬制度)
BDインセンティブ設計とは、事業開発担当者の報酬を、パイプライン・成約売上・継続率に対してどう支払うかを定めるもので、単発の成約ではなく持続的な成長を促す形で設計します。
- ICP(理想的な顧客像)
ICP(理想的な顧客像)とは、支援会社が最も高い確率で受注し、最も長く関係を維持できる顧客の型を書面化したもので、アプローチの優先順位付けに使います。
- MEDDICC(メディック)
MEDDICCとは、指標・決裁権者・決定基準・決定プロセス・課題の特定・推進者・競合の7要素からなる、B2B営業の案件見極めフレームワークです。
- アカウント・インテリジェンス
アカウント・インテリジェンスとは、特定の対象企業について、誰が決裁し、直近で何が変わり、既存業者のどこに隙があるかを書面化した調査のことです。
- アカウントのティア別スコアリング
アカウントのティア別スコアリングとは、従業員数や資金調達段階といった代理指標ではなく、支援会社の実際の納品適合度で見込み企業を序列化する仕組みです。
- アカウントベース・マーケティング(ABM)
アカウントベース・マーケティングとは、あらかじめ選定した少数の対象企業を個別の市場として扱い、それぞれに合わせてアウトリーチ・コンテンツ・メッセージを組み立てるGTM手法です。
- ディスカバリー・スクリプト(初回ヒアリング設計)
ディスカバリー・スクリプトとは、範囲を提案する前に、相性・予算・決定プロセスを見極めるために、最初の本格的な商談で使う構造化された質問群のことです。
- バイイング・コミッティー(購買関係者群)
バイイング・コミッティーとは、購入の意思決定に影響を与え、承認し、あるいは止める権限を持つ、発注先企業内の関係者全員のことです。
- パイプライン・カバレッジ(案件充足倍率)
パイプライン・カバレッジとは、有効なパイプラインの合計金額を売上目標で割った比率のことで、通常3倍や4倍といった倍数で表されます。
- プリセールスのプロダクト化
プリセールスのプロダクト化とは、過去に納品した仕事を、提案書を毎回作り直さずに繰り返し販売できる、範囲と価格が固定されたオファーに変換することです。
- ランド・アンド・エクスパンド
ランド・アンド・エクスパンドとは、リスクの小さい有償の初回案件から始め、時間をかけてより大きな継続契約へと拡大していく営業手法です。
- 系列紹介
系列紹介とは、日本の伝統的な企業グループのネットワークを通じて行われる紹介のことで、大企業への参入経路として今も一定の重みを持ちます。
- 顧問契約型 vs プロジェクト型
顧問契約型は継続的な稼働に対して固定の定期報酬を課す方式で、プロジェクト型は明確な終了日を持つ定義済み成果物に対して固定または見積もりベースの報酬を課す方式です。
- 受注率
受注率とは、有効な商談のうち契約締結に至った割合のことで、現実的なパイプライン・カバレッジ目標を設定する上で中核となる指標です。
- 商談期間(セールスサイクル)
商談期間とは、見込み客との最初の有効な接触から契約締結までの平均期間のことで、セグメントや案件規模ごとに追跡します。
- 紹介依存
紹介依存とは、新規案件の大部分が、再現可能で追跡可能な案件創出プロセスではなく、口コミ紹介によって生まれている状態のことです。
- 創業者依存パイプライン
創業者依存パイプラインとは、再現可能なチームの仕組みではなく、創業者本人の紹介によってのみ生まれる新規案件のことです。
- 売上集中度
売上集中度とは、総売上に占める最大顧客一社の割合を示す指標で、創業者主導の会社にとって重要なリスク指標です。
- 稟議
稟議とは、決定が確定する前に、稟議書と呼ばれる文書が複数の部署・階層を回覧され、承認を得ていく日本の合意形成型の意思決定プロセスです。